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平壌3泊4日。
訪朝は2回目でありますが、昨年は列車で陸路入国でしたので空路は初めてでそれなりに緊張しておりました。
前回平壌でやり残したこと見れなかったものに未練がましく激しい平壌ロスを感じるなか、JSさんから春の国際商品展覧会の日程の連絡がありこれに合わせて決めました。

歴戦の革命家諸兄の旅行記を拝見するにまず北京でのビザの受け取りに手間取るケースが多いように感じましたが、自分の場合は11時ギリギリに着いたところすでにKITCスタッフのおばちゃんが待っており「ビザ?」と訪ねてきたのであっさり第一関門突破です。「朝鮮は何回目?」「去年も行ったから2回目ですよ」簡単な会話と挨拶を交わしてそそくさと高麗航空のチェックインカウンターに向かいます。

ここがまず予想外に混んでました。IKARUS TOURSというドイツの旅行社の団体さんがかなりの人数でいらっしゃったのですが、ほぼ全員が預け荷物のX線検査で引っかかって中を検めさせられていました。自分の番が来るまで1時間近くかかったと思います。免税店をゆっくり見る間もなく搭乗口へ。

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高麗航空のCAさんは安定の美人揃いですね。しかし写真を撮ろうとすると怒られます。

イミグレーションは簡単に抜けましたが荷物検査はそれなりに混んでました。まだ自分の番の前に携帯電話をチェックする係員が「ケータイ」と言ってきたのでそのまま手渡したのですがパスコードがわからないと中の写真も動画もチェックできないはず・・・?なのに何も言われずに返されました。単なるパフォーマンス?次は本をチェックするのですがここでいきなり「〇〇さんですか?本を出してください」とスーツ姿の男性が日本語で横から登場。全部終わってから「私がガイドです!」と自己紹介が。順番逆じゃないっすか???

ということで今回お世話になった金光国(김광국)案内員同志、相方は日本人訪朝者の間でも知名度の高い金順英(김순영)案内員同志と合流して到着ロビー内を軽く徘徊して外へ。今回の運転手は金光哲(김광철)同志です。それぞれ自分より若い金さん3人に囲まれて高麗ホテルに到着です。

初日はまず人民服を仕立ててもらうため、羊角島ホテル3階のテーラーに行きました。ここはエレベーターでは行けません、スタッフ用の階段を使う必要があります。試着室ではYoutubeで見たことのあるおばちゃん(店主?)が先客の採寸をしておりました。各部の採寸のあとは生地と柄を選び、先払いで代金を払ってあとはお願いします。そのまま黎明通りを軽く散策して朝鮮料理店で夕食となりました。以前は日本人観光客の初日は清流観光記念品商店が定番だったようですが最近のトレンドは黎明通りだそうです。

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夜は昨年と同じ高麗ホテル2階のバーで打ち合わせになりますが、自分のリクエスト内容だけでは予定がスカスカなので間にガンガン入れてきます。こちらからは去年訪問した場所だけは伝えましたがあとは言われるままついて行くことにしました。このあたりの旅行ガイドとしての手腕は日本の旅行社も見習ってほしいところです。

2日目の訪問地を箇条書きします。金日成広場・党創建記念塔・中央動物園・光復地区商業中心・青春通りから大同江河川敷をサイクリング・地下鉄乗車・凱旋門展望台。

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金日成広場(김일성광장)昨年夕方に行ったら逆光になって写真がまともに撮れなかった、と話したら朝一番で連れてってくれました。広場の地下に商店街があるという話は事実のようですが外国人は入れません。

党創建記念塔(당창건기념탑)ここは昨年行きそびれた場所の一つ。も現地ガイド同志の到着まで少しタイムラグがありましたが無事クリアです。ここで観光記念パスポートを入手し、スタンプラリースタートです。

朝鮮中央動物園(조선중앙동물원)とてつもなく広い動物園。全部見ようとしたら3日くらいかかるんじゃないでしょうか。日曜日だったからかもしれませんがごった返してました。金順英同志はアントニオ猪木に会ったことがあるそうなので、猪木はライオンをマンションで飼ったことがあるエピソードを伝えましたが信じていないようでした。次回会ったら猪木本人に聞いてみてくださいとお願いしました。

昼食は書斎閣(서재각)で平壌冷麺でした。

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光復地区商業中心(광복지구상업중심)めちゃ混みでした。ビール・焼酎・お菓子・ジュース・冷麺を購入。他店から価格調査されると困るので撮影禁止、という名目でしたがもうそれすでに資本主義の思想ですね。実際は市場レートと公定レートの違いの問題だと思いますがそこは暗黙の了解なので大人の事情を察しましょう。

サイクリングは市内の新しいレンタサイクルを使うのだと思っていましたが違いました。KITCの倉庫からわざわざバスに乗っけて運んできてくれましたがここで昨年同行した金太慶同志が開襟人民服姿で登場。彼のために用意してきた、お土産日本タバコ「わかば」はご堪能いただけたでしょうか。

青春通りにある各競技毎の立派な施設を眺めつつ、大同江の河川敷を走って平壌大劇場まで1時間半ほど。気温も上がってきて汗だくです。朝鮮旅行の基本は車で移動なので自転車に乗るまで気づきませんでしたが平壌は案外平坦ではありませんでした。

地下鉄乗車(평양지하철도)復興駅から凱旋駅まで、昨年と同じ区間でしたが車両は旧型タイプでした。今回初めて知ったのですが、新型はまだ1本しかないそうで昨年乗れたのはかなりラッキーなことだったんだと知りました。今後はもちろん増えていく見込みです。

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凱旋門展望台(개선문)昨年5月あたりから展望台に上がれるようになったそうです。主体思想塔より広々としておりここから夜景を見てみたい気がします。

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夕食はもともと「たかはし」で平壌ラーメンの予定でしたが、都合により本日は営業していないということでおなじみの清流観光記念品商店(청류관광기념품상점)でこれまた定番の朝鮮鍋料理。鍋奉行の金順英同志が一から十まで現地指導してくださいました。

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ホテルに到着後、軽い休憩ののち最上階の展望レストランでお茶会。22時をまわったころ最近話題の柳京ホテルのライトアップが始まりました。しかし残念ながらここからの撮影はNGと店員さんが・・・これは次回の課題にしましょう。

3日目です。平壌国際貿易展覧会・祖国解放勝利記念館・人民大学習堂・鉄道省革命事績館・平壌ナマズ工場・未来科学者通り。

平壌春季国際商品展(평양봄철국제상품전람회)朝から会場の3大革命展示館に向かいますが、気がつくと周りの車もみんなKITCの車で各国からの観光客を乗せていました。開幕式が終わると狭い入り口に人民が怒涛のごとく殺到して受付の係員がキレてました。中に入るとハンドバッグのブースにおばちゃん達が群がっていてすごい熱気です。ここで会場を一通り1周したあとお目当てのタブレットを購入。昨年の雪辱を果たしました。

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祖国解放勝利記念館(조국해방전쟁승리기념관)ここも見ごたえがあり全部見ようとしたら大変な時間がかかりそうです。一番見たかったプエブロ号は工事中で観覧不可のため、遠目に写真を撮れただけでした。ここも次回訪朝時に要訪問です。

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昼食は牡丹峰西光食堂(모란봉서광식당)でハンバーガー。平壌でもファストフードが食べられるのです。事前に入手していた情報ではシンガポール資本の三台星清涼飲料店というのがあったはずですが今はこの名前になっています。しかしこのハンバーガーが異常にでかいです。ステーキのようにナイフとフォークでいただきました。横須賀のネイビーバーガーを思い起こさせますね。手袋をしてフライドチキンを食べる習慣は健在です。

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人民大学習堂(인민대학습당)ちょうど昼休みにかかってしまい昨年遭遇できたような講義中の部屋がありませんでした。外国人観光客はたいてい自国語の講義を参観して自己紹介するんだそうです。日本語の講義は夜しかないとのことで日本人にはチャンスがなさそうですね。自己紹介したければ朝鮮語を勉強しましょう。

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鉄道省革命事績館(철도성혁명사적관)JSさんの組んだ日程表では地下鉄事績館だったのですが工事中のためこちらに変更。朝鮮半島の鉄道は日帝時代の朝鮮総督府鉄道を基にしているため、ここでは祖国解放戦争後の復旧以後に関する展示がメイン。ソウル駅付近のジオラマもあります。ソウル駅の駅舎は今でも残っていますよ、と話したら現地ガイド同志は少し驚いてました。

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平壌ナマズ工場(평양삼천메기공장)食糧事情改善のため金正日総書記が建設を指示したナマズの養魚場です。施設の本来の半分以下しか機能していなかったのを、現地指導にきた金正恩委員長同志が見てこれはイカンと一気に労働者を動員して今の状態まで引き上げたそうです。最近は余裕が出てきて輸出もしているし今後はナマズ以外の養殖も視野に入れているとのこと。

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夕食は未来科学者通りを散策しながらイタリア特産物食堂でピザとパスタをいただきました。ここでは各国の朝鮮レストランよろしく女性店員さんたちのショーが見られます。締めはもちろん「반갑습니다」!

最後の夜はこれまた定番と言える高麗ホテル地下のカラオケで盛り上がります。お2人とも日本の歌が上手なのは当たり前としても選曲がシブすぎる・・・なんでこの昭和の名曲を知ってんの?おそらく日本からの革命家諸兄が何度も歌って聴かせたのだな、というのは容易に想像できますね。

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4日目。朝7時に出発とのことで、荷物は前日の晩のうちにまとめておいたので朝食を早めに済ませて6時過ぎに下りたらロビーですでに2人とも待っておられました。今回はショートトリップでしたがたくさんの思い出を語らいつつホテルを出発。順安への道すがら平義線の鉄路が並行するあたりで「釜山から新義州まで直通列車が走るようになったら乗りたいなあ」などと話していたら隣の金光国同志が「いつかは必ず走りますよ!」と力強く言ってくれました。

歴史的な板門店での会談のすぐ後に平壌時間がソウルに合わせられ、結果的に飛行機の時間も30分遅くなることになりました。ほんのわずかでも滞在時間が長くなるのはありがたいことです。出発ロビーの地球儀の前で揃って記念撮影、握手を交わしていよいよお別れです。昨年はこのあとの税関で悶着あってお別れしたはずの金太慶同志に最後の最後までお世話になってしまいましたが今回はすべてスムーズに進んでしばし免税店を物色します。目をつけていた旺載山芸術団のDVD(店員さんは牡丹峰楽団推しらしく強力にプッシュしてきました)も無事購入して機上の人となりました。

高麗バーガーを味わいながら程なくして北京に到着。次回9月の訪朝の復路はターミナル2でのトランジットを予定しているためカウンター、通路を下見して確認しました。往復とも同じ便を利用した日本人の方がいらっしゃったのですが彼は8回目の訪朝だそうです。真の革命家への道のりは長い・・・。

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追記:現地ではトランプとの会談が行われるのはわかっていますが場所と時間は報道されていないようで空港からの車で最初に金光国ガイド同志に教えてほしいといわれました。まだトランプが騒ぎ出す前だったので6月12日にシンガポールで行われますよ、と伝えました。
人民大学習堂の音楽室に日本の歌のCDがあります。金順英ガイド同志は「真夏の果実」が大好きでカラオケでも必ず歌うよ、とのことなので「歌詞の内容は全部わかりました?」と尋ねたら案の定(笑)「四六時中って4時から6時の間のこと?」って聞かれました。一日中ってことですよ、と教示しましたらものすごく納得しておられました。今までずっと謎だったみたいです。
自分はスマホにアラム・パン他いろいろな写真家や各国の朝鮮旅行取扱社のインスタグラム画像・動画を保存してあるのですが2人ともとても興味深く何度も見てました。自分たちの会社(KITC)や国がどのように紹介されているか気になるようです。
地下鉄のTシャツは2人以外のガイドみなさん初めてみたようで、高麗ホテルのロビーでかなり注目されました。お話したように北京のKoryoToursの事務所で去年の帰りに購入したのですが着ていく人はあまり多くないのかもしれません。
koryolinkのSIMの有効期限は1ヶ月ですが、毎月22ドルで維持することができます。プリペイド方式で半年以内に再訪朝する場合はその分チャージしておいたほうが安く上がることになります。自分は9月までの分をチャージしておけば次に120ドル払わなくても使える計算だったのですが、手持ちの外貨の残りが怪しかったので今回は断念しました。
こんなとこです。


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